2017年1月6日金曜日
オカナガン族とチェロキー族の神話
オカナガン族の神話
1886年、アメリカの著名な歴史学者であるヒューバート・ハウ・バンクロフト(1832年~1918年)が、失われた楽園の島「サマ・トゥミ・ウーラ」に関するオカナガン族の神話について語っている。
「むかしむかしのこと、太陽がまだまだ若くて星と同じような大きさだった頃、遠い海の向こうに島があった。島の名前は サマ・トゥミ・ウーラ。白人の島という意味だ。この島には白い巨人たちが住んでいた。彼らを治めていたのは、スコマルドという背の高い女性だった。
彼女は望むもの全てを自分の手で作り出すことができた。
白い巨人たちは長い間平和に暮らしていたが、あるとき、仲間内でいさかいが起こってしまった。いさかいは戦争へと発展していった。あちらこちらで戦いの音が聞かれ、多くの人々が殺された。
スコマルドはこの状況に怒りを隠さなかった。彼女は悪い巨人達を島の一方の端に追いやって、彼らが集まっている部分を島から切り離して海に流してしまった。悪い巨人たちを乗せた小さな島は、何日も何日も風と波に押されながら海を漂った。やめてしまに乗っていた巨人たちは男と女を一人ずつ残して、全てが死んでしまった。
島が沈みそうなのをさとり、男女の巨人ふたりはカヌーを作った。そして何日も何日も可能をこぎ続けいくつかの島が浮かんでいる海域に出た。二人はさらにこぎ続けて、大陸のある場所まで出られた。」
-MU BOOKS/アトランティスは南極大陸だった!! 1996年刊
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チェロキー族の神話
アメリカ大陸の西部にはアパラチア山脈があるが、この土地では太陽の変化、大洪水、災害の生存者の話が伝えられている。
アパラチア山脈の南の端の部分は、青々とした森林地帯である。ここはかつてチェロキー族のふるさとだった。
19世紀初頭、sequoia という名前のチェロキーが、部族の言葉を表記するためのアルファベットを作り出した。彼の仕事は、部族内で口承されてきた伝統の数々を文字に残すという間で、非常に貴重な財産を残したと言えるだろう。これらの神話の一つに、大洪水は太陽の女神の止めようのない涙のせいだったという話がある。
この女神は人間を忌み嫌っており、地上に大干ばつが起こるように呪いをかけた。困ったチェロキーの長老たちは小さな人(チェロキー族が神と崇めていた存在)に助けを求めた。
小さな神々は、「チェロキーが助かる道は太陽を殺すことしかない」と告げた。太陽の女神が死に至る一撃を加えるため、魔法の蛇が準備された。しかし、悲劇的な失敗が起きた。太陽の女神の代わりに、娘である月が噛まれてしまったのだ。
「女の月が死んでしまったのを知った太陽は、家の中に引きこもって悲しみに暮れました。こうして人々は命が助かることになりましたが、世界は闇の支配する場所になってしまいました。太陽が全く出てこようとはしなくなったからです。
長老たちは再び小さな人に会いに来ました。太陽が出てくるようにするためには女を戻さなければならないということでした。(ここで7人の男達が幽霊の国へ行って、月を取り持ちてくるが、月は帰りの道中で再び死んでしまう。太陽の女神は大声で泣いた。)
太陽の女神はその涙で洪水を起こしてしまうほどに泣き、人々は世界が水浸しになってしまうのではないかと恐れました。」
ユート族やオカナガン族と同じように、チェロキー族も世界の終わについては実に暗いトーンの予言を持っていた。
「地球は海に浮かぶ大きな島である。硬い岩でできた紐で空の至宝からぶら下げられている。世界が古くなってくると、人々が死んで紐がちぎれ、海の中に沈んでしまいそこには再び海面しかなくなる。」
チェロキー族とオカナガン族は、アメリカ大陸の海岸部から程遠い山岳部に住んでいたにもかかわらず、どちらも島と洪水を関連付けて神話を残している。オカナガン族にとって、この島は「遥かな大海のただ中」にあり、チェロキー族にとって「海に浮かぶ大きな島」は失われた大地の手がかりとなるのなるものだった。
「この下には別の世界がある。そしてその世界は季節を除けば、動物も、植物も、人間も、我々のものと全て同様である。」
実際に北半球とはまるで違う気候を持ったそのような島が存在していた。島大陸である南極には、地殻移動の前は氷に閉ざされていない部分があったのだ。これがチェロキー族やオカナガン族の神話に出てくる、沈んでしまった島なのだろうか?
-MU BOOKS/アトランティスは南極大陸だった!! 1996年刊
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